本日は、福知山市民病院の足立先生を講師にお招きして、ポジショニングの勉強会を行いました!!
今回のブログは昨日と打って変わって、
真面目に勉強会のレポートです!!
( ..)φメモメモ
まずは、対象のご利用者様のICFを取り上げていきます。
国際生活機能分類(ICF)と呼ばれるそれは、人間が生活するために使っている機能やその背景にあるものを、「健康状態」「心身機能」「身体構造」「活動」「参加」「環境因子」「個人因子」の要素に分類して明らかにするための物なんだそうです。
なにやらさっそく難しい…
(;´Д`A
ICFの分類項目に照らし合わせて個人を分析することで、それまで見えてこなかった課題や改善法が浮かび上がることがあるとの事です
みなさん、課題は思い浮かびましたか?(・・;)
寝ている姿勢のどこに体重がかかり、どこに体重がかかっていないのかを、腕を差し込む事で体感しました。
一番重たいと感じたのが骨盤あたりの腰だったそう!
よく褥瘡ができやすいとされる場所ですね。(仙骨部等)
腰・肩甲骨・かかと・頭などが体重がかかり負担を感じる箇所なんだそうです!
『腰のあたり、なかなか手が差し込めません!(・・;)』
布団だけで寝ているだけの時や、クッションがご本人にとって意味のない(楽な姿勢で無い)場合は、自分から楽な姿勢を取ろうとして、足を曲げてみたり、斜め横になってみたりと、写真の様に体が傾いたりねじれたり歪みになったりします。
ねじれやゆがみによって呼吸がしにくくなり、それを補おうと腕を胸のあたりですぼめて行き、硬直されている方によく見かけられる姿勢になるんだそうです!
モデルは蘆田ケアマネ!
勉強の為、
ゆがんだ姿勢も
しっかり表現中!
クッションや枕・バスタオルなどを利用して、圧が分散させる事で腰への重みが軽くなった事を確かめたり、緊張していた足の筋肉がクッションにより和らいだ事を確認しました!
ゆがみや傾きを取ってあげて、力を分散し楽な姿勢をとってあげる事で硬直している筋肉が緩んでいく事もあるそうです!
ポジショニングのポイントは、歪みやねじれを取って呼吸をしやすくし、隙間を無くし圧(体重)を分散といったイメージでした!!
次は、先程職員をモデルに勉強した事を踏まえて、
ご利用者様にご協力していただき、ご本人様がどのようにすれば楽な姿勢になるかを先生に教えていただきました!
職員をモデルにする時と違い、本当にポジショニングが必要な方とでは体重のかかり方や身体の強張り具合などで、気を付けるポイントが多く教わる職員の目も真剣です!
ベッドのギャッチアップ時の位置が腰あたりでないと、背骨から曲がり胸が圧迫され呼吸しにくく唾液等で誤嚥のしやすい体制になります。まずは、ベットの特性を知りギャッチアップで負担のかからない位置に移動していただきます。
ベット移乗の時に、できるだけ頭をぶつけないように、ベットの上位に移動していただくとご利用者さんや介護する側の負担が減ります!
介助用のシートを使い、スーーーっと移動されました。
先ほどもあった、
肩の位置と骨盤の位置のゆがみを確認し、ねじれを直し、体勢を整えます!
枕の高さや位置も重要です。人は寝ている時でも唾液を飲み込みます。
上(頭上)を見上げている状態で唾液を飲み込む難しさを体験中。喉頭口が広がり唾液を飲み込もうとした時に喉頭蓋がしまらず誤嚥しやすくなります。
喉に手を添え前を向いて嚥下した後に、上を向いて嚥下してみると、飲み込みが格段に難しく、寝姿勢での枕の位置の重要性が感じられました。枕のやや上部分に丸めたタオル等を忍ばせる等の対応の仕方を教わりました。
写真は骨盤あたりのねじれをなおすコツを教わり体験中です!
左はポジショニングがご本人様にとって楽な物でなかった為、楽な姿勢を取ろうと小一時間前に行ったポジショニングから崩れて行かれていました。
右が今回教えていただいた、力を分散して、力が抜けてリラックスして呼吸しやすく、唾液等も飲み込みやすい、ご利用者様にとって楽な姿勢でのポジショニングです。
右腕の緊張や、首筋周辺の緊張(突っ張り)が力が抜けて、リラックスされていました!
クッションの種類や置く位置が重要ではなく、力がどのようにかかっていてどうやったら分散できるか、ゆがみやねじれをどのように取って一部分への力が入っていないようにするか等のポイントを教えていただきました。
足立先生には、優しい雰囲気の中大変分かりやすく教えていただき、職員間でも大変勉強になったと話していました!
お忙しいなか、三愛荘のスタッフや、ご利用者様の為にお越しいただき本当にありがとうございました!
また、どうぞよろしくお願いします(^^)
正直、施設のブログにご利用者様がモデルでの体位の事までアップしてよかったのか迷いましたが、今後もご利用者の皆様が正しいポジショニングで「ご利用者様にとって楽な姿勢」ができるように、記録として留めておきたいと思います。
モデルになっていただいたご利用者様には、大変感謝しております。
ありがとうございました。
ご利用者様にとっての楽な姿勢になられてから、余計な力が抜け身体の緊張が無くなりリラックスされているようで、本当に表情まで明るくなられたように感じ、一同驚きました!!
本当に良い勉強になりました。
養護老人ホームというところは基本的には比較的自立度の高い方が入所される事業所でありそれでいて入所者さんの高齢化による介護度が上がり、「ああでもない、こうでもない、どうしたら良くなるか…」と介護スタッフは自分たちで勉強し、手探りでの支援が多かったと思いますが、この様な勉強の機会を設けていただく事で日々の疑問が解消され、職員の知識とそれ以上に意識が向上したように感じました。
「今後の支援に活かしていきたい」「さっそく実践してみます!」「悩んでいた事を教えていただいてとても参考になったし、学ぶ事が面白いと感じました」「参加出来ていない職員間でも広めていきたい」などの感想があったようでした!!
コメントをお書きください